후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ねこののみとりぶし
猫の蚤とり武士
国枝 史郎
国枝 史郎의 猫の蚤とり武士(ねこののみとりぶし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 185,496자 · 368화면
「逃げろ!」
と不意に誰ともなく云った。
このシケを利用して義党の面々が、大挙して襲って来はしまいかと、そんなように思われたからであった。
「奥へ! 奥へ! 林の奥へ!」
一斉に藩士たちは走り出した。
海上もひどいシケであった。
黒檀のような黒い波が、月も消え星も消えた空に高く、ピラミッド型に立ったかと思うと、そこで崩れて白馬のような、白泡を吹き飛沫を上げ、それだけが夜の闇の中でも、灰色く魔物の踊るがように見えた。
そういう海上に二点の火光が、波にかくれ波にあらわれ、あるいはキリキリ渦を巻いて、上村の方へ近寄って来た。
上村の湾には明暦義党達が、元から乗って来た自分たちの船と、たった今しがた掠奪して来た、紀州藩士たちの二隻の帆船とを、難破させないように警護しながら、沖にあぶなっかしく漂っているところの、二点の燈火を持った大船の、危険の様子を案じ見ていた。
「気の毒だ、救助しなけりゃアいけない」
船の船首に佇んでいた、佐原嘉門がそう云った。
嘉門は尚も叫ぶのであった。
「ありゃア随分大きな船だ、船首と船尾とへついている燈火の、距離の大きいのでそれがわかる、……ああいう大船はこういうシケでも、なかなか沈没しないものだが、しかしあの辺には暗礁が多い筈だ。