일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ねこののみとりぶし

猫の蚤とり武士

国枝 史郎

国枝 史郎의 猫の蚤とり武士(ねこののみとりぶし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 185,496자 · 368화면

아오조라 문고

それからまたもこう叫んで、裏町を武士は歩いて行った。

さわやかな仲夏の季節であった。生け垣の裾には紫苑だの松虫草だのが、しっとりと露をあびて咲き、百日紅の薄紅い花弁などが、どこからともなく散って来た。風鈴を鳴らしている家などもあった。

そこを武士は歩いて行く。

でもやがて月が出て、そうして地上には靄が立って、大江戸が夜にはいった時には、どこへ行ったものか蚤とり武士の姿は、もうどこにも見られなかった。

入谷田圃も月夜であった。

遠くには廓の燈火が見え、近くでは虫がすだいていた。

畷道を人影が通って行く。

※(歌記号、1-3-28)様と逢うならのう

夜道かけて百里

唄声がそこから流れて来た。

でも人影は農家の蔭へかくれ、もう唄声も聞こえなくなった。

と、またもポッツリと、一つの人影が畷道に現われて廓の方へ歩いて行った。

それは蚤とり武士であった。

畷道から外れた一所に、寮めいた家が立っていて、浅く木立に囲まれていたが、その近くまでやって来た時、けたたましい数人の喚声が起こり、一人の男が矢のような速さで、畷道の方へ走って来、十数人の武士がその後から、猛犬のように追って来た。