후리가나로 읽는 일본 고전
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ねこののみとりぶし
猫の蚤とり武士
国枝 史郎
国枝 史郎의 猫の蚤とり武士(ねこののみとりぶし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 185,496자 · 368화면
髪を洗い髪にして無造作に束ね、藍の棒縞の単衣の襟から、たっぷりとした胸元を覗かせ、膝を崩して横坐りをし、茶を長閑そうに飲んでいる様子は、大姐ごとでもいいたげであった。
小間使いに下働きに飯たき婆さんに、庭掃き爺さんに下男一人二人。七、八人の家内なのであった。
「お梅や」
と隣室で梶子の外出の、お召しや帯などを畳んでいた、十七、八の小間使いへ、不機嫌そうに声をかけた。
「三十郎さん、まだ帰らないのかねえ」
「さあ」
とお梅は首を傾げ、
「もう一度見に行って参りましょうか」
「そうだねえ、そうしておくれ」
お梅は立って出て行った。
梶子の附け人で用心棒で、かつは梶子の監視人でもある、刃三十郎は梶子の家から、約二町ほどへだっている、同じ町内に住んでいた。
今朝から呼びに行くのであるが、昨夜外泊して以来、いまだに帰宅しないとのことで、そこで梶子は少なからず、イライラして怒っているのであった。
しかしお梅とひき違いのように、三十郎ははいって来た。
「おや三十郎さん今お帰りか」
梶子はすかさず声をかけた。
「吉原でしたかえ、お楽しみだったねえ」
「…………」
笑いもせず厭な顔もせず、左半面額から頤まで、ペッタリ墨でも塗ったように、黒痣のある妖怪のような顔を、無表情にして三十郎は坐った。