일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんじゅふじん

真珠夫人

菊池 寛

菊池 寛의 真珠夫人(しんじゅふじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 289,296자 · 578화면

아오조라 문고

恋人の顔が、絶えず心に浮かんで来た。過ぎ去った一年間の、恋人とのいろ/\な会合が、心の中に蘇えって来た。どの一つを考えても、それは楽しい清浄な幸福な思出だった。二人は火のような愛に燃えていた。が、お互に個性を認め合い、尊敬し合った。上野の音楽会の帰途に、ガスの光が、ほのじろく湿んでいる公園の木下暗を、ベエトーフェンの『月光曲』を聴いた感激を、語り合いながら、辿った秋の一夜の事も思い出した。新緑の戸山ヶ原の橡の林の中で、その頃読んだトルストイの『復活』を批評し合った初夏の日曜の事なども思い出した。恋人であると共に、得難い友人であった。彼女の趣味や知識の生活に於ける大事な指導者だった。

恋人の凜々しい性格や、その男性的な容貌や、その他いろ/\な美点が、それからそれと、彼女の頭の中に浮かんで来た。若し子爵の来訪の用向きが、自分の想像した通りであったら、(それが何と云う子供らしい想像であろう)とは、打消しながらも、瑠璃子の真珠のように白い頬は、見る人もない部屋の中にありながら、ほのかに赤らんで来るのだった。

が、来客の話は、そう永くは続かなかった。瑠璃子の夢のような想像を破るように、応接室の扉が、父に依って荒々しく開かれた。