일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

しんじゅふじん

真珠夫人

菊池 寛

菊池 寛의 真珠夫人(しんじゅふじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 289,296자 · 578화면

아오조라 문고

何と云う不思議な偶然だろう。そう思うと同時に、不思議な偶然の向うには、思いがけない幸福でもが、潜んでいるように思われて、先刻まで凋れかえっていた美奈子の心は、別人のように晴れやかに、弾んで来た。が、美奈子は顔を上げて、相手の顔を、じっと見詰める丈の勇気はなかった。車台の床に投げられている彼女の視線には、青年が持っている細身の籐のステッキの尖端だけしか映っていなかった。

あの方は、自分の顔を覚えていてくれるかしら。美奈子はそんなことを、わく/\する胸で、取り止めもなく考えていた。兎に角、妹が挨拶をした以上、自分の顔丈位は、覚えていて呉れるかしら。覚えていて呉れゝば、どんなに幸福であろうかなどと思ったりした。

電車は、直ぐ半蔵門で止った。もう、自分の家までは二分か三分かの間である。動き出せば直ぐ止る、わずかの距離であった。美奈子は、もっと/\此の電車に乗っていたかった。そうだ! 青年の乗っている限り、此の電車に乗っていたいと思った。

彼女は、女中をそれとなく先へ降して、神田辺に買物があると云って、此のまゝずっと乗り続けていようかと思ったりした。が、そうした大胆な計画をなすべく、彼女はあまりに純だった。