후리가나로 읽는 일본 고전
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しんじゅふじん
真珠夫人
菊池 寛
菊池 寛의 真珠夫人(しんじゅふじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 289,296자 · 578화면
五
母は笑ったまゝ返事をしなかった。
丁度その時に、汽車が品川駅に停車した。四五人の乗客が、ドヤ/\と入って来た。
丁度その乗客の一番後から、麻の背広を着た長身白皙の美青年が、姿を現わした。瑠璃子夫人の姿を見ると、ニッコリ笑いながら、近づいた。右の手には旅行用のトランクを持っていた。
「おや! いらっしゃい!」
夫人は、溢れる微笑を青年に浴びせながら言った。
「さあ! おかけなさい!」
夫人はその青年のために、座席を取って置いたかのように、自分の右に置いてあった小さいトランクを取り除けた。
五
美奈子は、駭きに目を眸りながら、それでもそっと青年の顔を窃み見た。それは、紛れもなく彼の青年であった。墓地で見、電車に乗り合わし、自分の家を訪ねるのを見た彼の青年に違いなかった。
美奈子は、胸を不意に打たれたように、息苦しくなって、じっと面を伏せていた。
が、美奈子のそうした態度を、処女に普通な羞恥だと、解釈したらしい瑠璃子は、事もなげに云った。
「これが先刻お話した青木さんなの。」
紹介された青年は、美奈子の方を見ながら、丁寧に頭を下げた。
「お嬢様でしたか。いつか一度、お目にかゝったことがありましたね。