일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

しんじゅふじん

真珠夫人

菊池 寛

菊池 寛의 真珠夫人(しんじゅふじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 289,296자 · 578화면

아오조라 문고

少年が茶を運んで来た後は、暫らくの間、近づいて来る人の気勢もなかった。三分経ち、五分経ち、十分経った。信一郎の心は、段々不安になり、段々いら/\して来た。自分が、余りに奇を好んで紹介もなく顔を見たばかりの夫人を、訪ねて来たことが、軽率であったように、悔いられた。

その裡に、ふと気が付くと、正面の炉棚の上の姿見に、自分の顔が映っていた。彼が何気なく自分の顔を見詰めていた時だった。ふと、サラ/\と云う衣擦れの音がしたかと思うと、背後の扉が音もなく開かれた。信一郎が、周章て立ち上がろうとした時だった。正面の姿見に早くも映った白い美しい顔が、鏡の中で信一郎に、嫣然たる微笑の会釈を投げたのである。

「お待たせしましたこと。でも、御葬式から帰って、まだ着替えも致していなかったのですもの。」

長い間の友達にでも云うような、男を男とも思っていないような夫人の声は、媚羞と狎々しさに充ちていた。しかも、その声は、何と云う美しい響と魅力とを持っていただろう。信一郎は、意外な親しさを投げ付けられて最初はドギマギしてしまった。

「いや突然伺いまして……」と、彼は立ち上りながら答えた。