일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

いしかりがわ

石狩川

本庄 陸男

本庄 陸男의 石狩川(いしかりがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 253,535자 · 506화면

아오조라 문고

それはどこかにそっと一縷の望みを残しておきたいという人間の弱点であった。そしてこの高倉利吉は、そこに追いこまれることをのっぴきならぬ自分の立場と思いつめた。東蝦夷からぐるりとまわって古潭の難所を抜け、こちら側までつづいているその海上に、去年の船が未だにさまよいつづけているような錯覚に取り憑かれて――

「ああ、あのとき出直しておけばよかったものを――」

残された妻は深い溜息をついてそう云った。彼女だけの重い苦しみに疲れはてて、見境いも無くなった。今では袖をひいた伜を邪険に突きとばし、彼女の呆けた頭には何か閃めくものがあったらしい。

「おお、さ、あなた阿賀妻さん」彼女は眼をあげて云った。

呼ばれたものは表情のない削げた頬をこちらに向けた。その手ごたえのない様子に彼女は嚇ッとするのだ。うすべりの耳をたたきつけて喚いた。

「夷人の船など傭うて来なさったのはあんたじゃった、――傑物なそうなが、あんたはまだ若い、わかいとも」

阿賀妻の顔にはようやく感情がただようのであった。彼は瞳を同じところにすえて、灰色がかった彼女の汚ない顔を眺めていた。その女の叫ぶ百万言もみんな彼には判っていた。