후리가나로 읽는 일본 고전
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いしかりがわ
石狩川
本庄 陸男
本庄 陸男의 石狩川(いしかりがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 253,535자 · 506화면
玉目トキであった。彼女はかがんで棧の杭につかまった。えびのように腰をまげて一足々々を順ぐりに踏み板のうえに上げるのであった。誰も見ているものは無いのだが、短かくからげた着物の裾を気にしているのであった。立ちあがって、手についた砂ほこりを叩いて払い、ゆるんだ頬かむりの手拭いを口に咥えた。髪はもうひきつめにして、長い毛を捲きつけた解き櫛の端がちらりと見えた。
石をならべた段々を岸にあがると、白楊の樹の傍らに背中を見せて若ものが立っていた。
「どうしました、高倉さん?」
トキがうしろから声をかけた。
またしても祐吉は耳のつけ根までまっ赤になった。うつろな上ずった声で、吃りながら答えた。
「脚絆のひもがまたゆるみまして」
そして工事場の方に駈けて行った。
彼の場合は母の厳命であった。十八にもなれば子供ではなかった。一家の主として振舞わねばならぬのだ。この度の倉庫の普請についても、女子供を除いた全員のうちに、是非、進んではいらなければならなかった。冷静を取りもどした彼の母は、それが、亡き父の冥福を祈ることにもなると云いきかした。
仕事は労力を必要とした。かたまらない成長期の体躯では、材木をころがすことも出来ないであろう――ただそれは、全員六十名を四手に分けて、そして全体としてまとまらねばならぬ仕事のベルトの役であった