일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

いしかりがわ

石狩川

本庄 陸男

本庄 陸男의 石狩川(いしかりがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 253,535자 · 506화면

아오조라 문고

だが、彼は手をかけずには立ち去れぬ気持になっていた。ペッと掌に唾をつけてそれを掴んだ。引こうとした、押そうとした、抜きさしならぬ堅さに締っていた。鋸の鉄は木の筋にしめつけられて動きが取れぬ。

手にあまる抵抗であった――それを意識した阿賀妻のそげた頻から血がひいた。どこかの一点をぐいと睨んだ。瞳が白く光って、それは彼の挑む姿であった。もはや思念は、鋸と材木に凝りかたまった。唇をひんまげるのだ。腰をかがめて楔形の矢を取った。それを木口に挾んで一歩うしろにさがった。手許にあった掛矢をふりかぶった。二度三度と叩きつけた。堅い枯れた木の矢は、ずしんと音たてて挽き材の間に喰いこんだ。鋸は白い刃をさか立てておが屑のうえに落ちた。

松岡長吉はその音に導かれてやって来た。草履をひっかけた彼の足音は、やわらかいおが屑のなかに消えてしまった。彼は立ちどまってふと相手をうかがうようにした。掛矢の柄を杖づくように腰にあて、木材のうえに立ちはだかっているこの大きくない男に、手軽く近づけぬものを感ずるのであった。その男はあちらを向いていた。間違いもなくイシカリの濁った流れ、それから際涯のないイシカリの原野を見わたしていた。