일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ずいひつ しんへいけ

随筆 新平家

吉川 英治

吉川 英治의 随筆 新平家(ずいひつ しんへいけ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 213,575자 · 424화면

아오조라 문고

過ぎない。

後白河の御機略には、清盛もやや神経過敏でしたが、他は意にも介しない彼でした。すでに福原の開地は着工させ、大輪田ノ泊の築港を計画し、日宋貿易を将来に考え、また厳島を、海の平家の氏神として、納経を立願したり、そこの造立や改築を心がけたりなど――すべては彼が五十歳前後に剋ちえた時運と権力と健康をそそいで、短い一生のまに、その成果をみようとしたものです。それをもっても分かることは、ただ一門の驕児慢臣を作るがための栄花が彼の本志であったわけではありません。

けれど凡人清盛の凡情の証は、公事交友の中にさえ、まま露呈するところなのです。まして女情においては、さきには常磐の例があり、この年ごろには、妓王と仏御前との一情話が、今もある祇王寺の遺蹟と共に、名高いものに聞えております。けれど、古典のそれは、耳に聞く詩、眼に見る絵巻ではあっても、余りに伝統的で、現代人にはうなずき難い一節です。もちろん史実とてはない。そこであからさまにいいますが、多分に、自分のこの一章も創作です。次回の仏御前につづく件まで、劇中の劇、長篇中の一短篇と見ていただければ、前後にさわりもないかと思われます。