후리가나로 읽는 일본 고전
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せいねんのしさくのために
青年の思索のために
下村 湖人
下村 湖人의 青年の思索のために(せいねんのしさくのために)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 102,550자 · 203화면
それは、
「一に一を足すと二になり、二に二をかけると四になり、野菜に肥料をかけると伸びがよく、火に油をそそぐと燃えがよくなります。要するに、引き算や割り算をやらないで、足し算と掛け算で行くことですよ。」
というのであります。
そうした考えからでしょうか、甲野さんは、どんなに能率のあがらない人であろうと、その人を他人のまえで一度も叱ったことがなく、何か仕事の一段落がつくと、いつも「ご苦労さま」とお礼をいい、かりにその仕事に意に満たないことがあっても、一応はほめてやり、あとでこっそり「惜しいことをしましたなあ」といったぐあいに注意をしてやるのでした。
甲野さんの人生の理想は、むろん足し算よりも掛け算の方でした。足し算では二と三とでは五にしかなりませんが、掛け算では六になるからであることはいうまでもありません。
これについて甲野さんはいいました。
「足し算の人生では、甲の人の力と乙の人の力とがそのまま集まるだけで、お互いにちっともその力を強めあうことがありません。ところが掛け算の人生になると、甲の人の力は乙の人の中に、乙の人の力は甲の人の中に溶けこんで、おたがいに力を強めあうのです。