후리가나로 읽는 일본 고전
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せいねんのしさくのために
青年の思索のために
下村 湖人
下村 湖人의 青年の思索のために(せいねんのしさくのために)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 102,550자 · 203화면
人力の限界
夜襲の直前
人力の限界
夜襲の直前
K君は、日華事変以来、太平洋戦争にかけて、大方十年近くも戦地で苦労をなめ、終戦後無事帰還した人であります。今はもう四十歳をこしていますが、応召前から、若いに似ず、ごく落ちついた、内省的な人でした。帰還後はちょいちょい私を訪ねて来て、戦地で得たいろんな体験や感想などを話してくれましたが、その話の中には、多くの帰還者からきく話とはずいぶん質のちがった、いわば宗教的体験というような種類のものが多く、私はいつも何かしら教えられるものがありました。とりわけ私の心を打ったのは、つぎの二つの話でした。いずれも、現在の国情にてらし、多くの人々に十分かみしめてもらってもいい話ではないかと思います。
その一つは、K君の部隊が夜襲に出発することになった時の話でした。
「――夜襲の準備がすっかり整ってから、いよいよ出発するまでの間の時間ほど、みんながしいんとした気持になる時はありません。むろん、しいんとした気持といっても、それは人々によっていろいろにちがいましょう。しかし、ともかくも、みんなの心から、利害の打算とか、見栄とか、そういった邪念がなくなっていることは間違いのないことのようです。