후리가나로 읽는 일본 고전
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まじゅつし
魔術師
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 魔術師(まじゅつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 139,264자 · 280화면
福田氏は不思議に思った。こんな紙切れがある所を見ると、夜の間に、何者かが彼の寝室へ忍び込んだとしか考えられぬが、併し、それは全然不可能なのだ。福田氏はその前夜も就寝前に、書斎の扉にはちゃんと内部から締りをして置いた。庭に面した窓には、皆鉄格子がはめてあるのだし、無論締りも出来ていた。紙切を投げ込む隙間なんてある筈がない。それにベッドは窓際からは余程離れてもいるのだ。
「変だな」と思いながら、彼はベッドを降りて、眠い目をこすりながら、念の為に窓や扉を調べて見たが、どこにも異状はない。えたいの知れぬ、変てこな気持になって、鍵を廻して扉を開けて、召使達を呼んで尋ねて見たが、誰も部屋へ這入ったものはなく、その紙切についても、何も知らぬとの答えだった。
変だ、変だと思いながら、その日は暮れた。ところが、その翌日、福田氏が目を覚ますと、これはどうだ、白い毛布の上の、昨日と同じ場所に、又してもタイプライター用紙がある。怖々手に取って見ると、今日のは昨日のよりも一層簡単に、ただ二字、
「十四」
と数字が書いてあるばかりだ。戸締に異状のないことは昨日の通り、召使達が何も知らぬことも昨日の通りである。