후리가나로 읽는 일본 고전
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まじゅつし
魔術師
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 魔術師(まじゅつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 139,264자 · 280화면
そればかりではない。一郎と妙子とは、已に一度、ひどい手傷を負わされている。その外、善太郎氏の弟の得二郎氏は無残の最期をとげ、二郎の恋人花園洋子は、手足をバラバラに斬りさいなまれたではないか。
アア、何という貪慾な復讐鬼であろう。彼は玉村家の、最後の一人までも、イヤ、一家のものばかりではない。その近親にまで手を延ばして、残酷無比の殺戮を行おうとしているのだ。最早や復讐ではない、立派な殺人狂である。天はかくの如き大悪魔の跳梁を、いつまで許して置くのであろう。
イヤイヤそうではない。自然の摂理というものは存外公平である。企みに企んだ悪事にも、つい思いもよらぬ抜け目があるものだ。
魔術師の場合では、文代の内通がそれであった。彼女は穴蔵水責めの悪企みを小耳にはさみ、隅田川の川口に碇泊していた、賊の汽艇を抜け出して、玉村親子の危難を、名探偵明智小五郎に急報し、彼を案内して旗本屋敷へ駈けつけたのである。
明智はこのことを、電話で警視庁の波越警部に報じて置いたので、深夜ながら、警視庁と小石川警察と、両方から数名の警官が出張し、玉村氏が同行して、別間に待たせてあった書生達と力を合わせ、被害者の救出しに努力した。