후리가나로 읽는 일본 고전
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しゃんはい
上海
横光 利一
横光 利一의 上海(しゃんはい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,628자 · 292화면
客のない酒場の主婦は豆ランプの傍で、硼酸に浸したガーゼで眼を洗いながら雨の音を聞いていた。参木は高重の来るまでここで、老酒を命じて飲み始めた。二人はこれから工場の夜業を見に廻らねばならぬのだ。
臓物のぐつぐつ煮えた鍋の奥では、瘤まで剃った支那人の坊主頭が、瀬戸物のようなうす鈍い光りを放ったまま動かなかった。主婦の眼にあてたガーゼから流れる水音が、酒と一緒に参木の脊骨を慄わせた。彼の前では、煉瓦の柱にもたれた支那人が、眼を瞑ったまま煙管を啜っていた。煙管の針の先きで、飴のような阿片の丸が慄えながらじいじいと音を立てた。豚の足は所々に乱毛をつけたまま乾いた蹄を鍋の中から出していた。
「おい。」と不意に高重はいって参木の後へ現れた。
参木は振り返った。高重は呼吸を切迫させて立て続けにいった。
「君、僕の後から従けて来ている奴があるからね、よろしく頼むよ、どうも、明日が危い。明日、奴らは始めるらしいぞ。今夜はこれから警官の所へ廻って、御機嫌をとっとかなくちゃならんのだ。いや早やどうも、眼が廻るよ。」
いよいよ罷業が始まるのだ。
「じゃ、これからすぐあなたはいらっしゃるんですか。