후리가나로 읽는 일본 고전
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しゃんはい
上海
横光 利一
横光 利一의 上海(しゃんはい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,628자 · 292화면
四
彼は天井に停っている煽風機の羽根を眺めながら、どうして好きな女には、指一本触れることが出来ないのかと考えた。――これには何か、原理がある。――しばらく彼は小首をかしげながら、しゃくり上げるお杉の泣き声を聞いていたが、
「さて、俺の帽子はどこいった?」と見廻すと、そのまま部屋の外へ出ていった。
四
甲谷は突堤へ行ったが参木の姿は見えなかった。ただ掃除夫のうす汚れた赤い法被が、霧の中でごそごそと動いているだけだった。しかし、なおよく見ると、菩提樹の下の真暗なベンチの上で、印度人の髯が幾つも鳥の巣のようにかたまって竦んでいた。彼は芝生の先端を歩いてみた。二つの河の流れの打ち合う波のうえで、大理石を積んだ小舟がゆるゆると波にもまれて廻っていた。甲谷はチューリップが円陣をつくって咲いている芝生の中まで歩いて来た。すると、突然、彼は自分の美しい容貌の変化を思い出した。彼はすぐ引き返すと、車を呼び寄せて宮子のいる踊場の方へ走らせた。
――もし宮子が結婚しないといえば、いや、何に、そのときはそのときさ。――
踊場の周囲には建物がもたれ合って建っていた。蔦がその建物の割れ目から這いながら、窓の上まで蔽っていた。