후리가나로 읽는 일본 고전
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しゃんはい
上海
横光 利一
横光 利一의 上海(しゃんはい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,628자 · 292화면
三六
参木は前からこの群衆の渦の中心に秋蘭の潜んでいるのを感じていた。しかし、彼はそのどこに彼女がいるかを見るために、動揺する渦の色彩を眺めていたのである。彼の皮膚は押し詰った群衆の間を流れて均衡をとる体温の層を感じ出した。すると、彼は彼ひとりが異国人だと思う胸騒ぎに締めつけられた。彼は彼と秋蘭との間に群がる群衆の幅から無数の牙を感じると、次第にその団塊の中に流れた共通の体温から、ひとりだんだんはじき出されていく自分を見た。
三六
参木がようやく群衆の中から放れて家へ帰ると、甲谷は先に帰って待っていた。
「おい君、もう僕はここにいたって駄目だ。四、五日すれば材木が着くんだが、着いたら宮子を連れてシンガポールへ逃げ出そうと思っている。」と甲谷は疲れた眼を上げていった。
「それで宮子は承知したのか。」と参木は訊ねた。
「いや、承知はまだだ。材木の金がとれるか宮子が落ちるか、とにかくどっちか一つが駄目なら、俺は自殺だ。」
「それやどっちも駄目だ。明日から銀行は危くなるのは定っているんだ。」
「そんなら、自殺も出来んじゃないか。」
笑う後から滲み出る甲谷の困惑した顔色を、参木は黙って眺めていた。