후리가나로 읽는 일본 고전
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しゃんはい
上海
横光 利一
横光 利一의 上海(しゃんはい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,628자 · 292화면
一五
彼女の身体は撓みながら逆さまになった。参木は欄干を掴んだまままた降りた。
「参木、待って、待って。」
引き摺られるオルガの反り返った足先は、階段を一つずつ叩いていった。シャツを剥がれた参木の腹の汗の中で、臍が苦しげに動揺した。すると、参木は一気に階段を駈け下った。彼は惰力で前面の壁へ突きあたった。オルガは階段の下で廻転すると、参木の足元へぶっ倒れた。参木はオルガを起そうとして身を跼めた。が、ふと急に、彼は空を見上げたときのような淋しさを感じて来た。彼は呻いているオルガを跨いで突き立ったまま、何んの表情も動かさずに彼女の頭髪を眺めていた。
一五
夜のその通りの先端には河があった。波立たぬ水は朦朧として霞んでいた。支那船の真黒な帆が、建物の壁の間を、忍び寄る賊のようにじっくりと流れていった。お杉は時々耳もとで蝙蝠の羽音を感じた。仰げば高層な建物の冷たさが襲って来た。――彼女は三日間参木の帰るのを待っていた。が、帰らないのは参木だけではなかった。甲谷も一夜も帰らなかった。ただその間、彼女は湯を沸かしては水にし、部屋を掃除し続けては泥溝を眺めて、ようやく二人から嫌われたのだと気付いたときには、腹立たしさよりも、ぼんやりした。