일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ひかりはかげを

光は影を

岸田 国士

岸田 国士의 光は影を(ひかりはかげを)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 138,262자 · 276화면

아오조라 문고

経営者側の弱点と、組合の無統制とが、程よく力の均衡を保つて、ひとまず妥協が成立したのは、京野等志の巧妙な策動の結果であつた。組合側の要求を一部抑えるとみせて、実はこれを全面的に受け容れ、経営者側から自発的に重役をはじめ幹部級の引退乃至減俸の声明を出させたのである。

彼は、そのために、父憲之を一晩、説きに説いて、無給監査役の地位を買つて出る決意を固めさせ、社長と常務一人を残して、他の取締役を一律に無給重役にする案を通させてしまつたのである。

父が彼の意見に渋々ながら従つてくれたことを、心の中で感謝しないではいられなかつたが、一面、近来ますます物質への執着が高じている父の、往生際のわるさにも、やゝ肌寒い思いをさせられた。

争議の余波が一応おさまつて、工場の空気もどうやら平静に返つた頃、彼は、社長の許へ辞表を出した。ところが、社長は極力その翻意を求め、もう一年踏み止まつて、危機にある会社の建て直しに協力してくれと懇願した。彼は、固くその任でないといつて断つた。

「いや、君の手腕も手腕だが、君のお父さんの人格には、僕もほとほと敬服したよ。お父さんがあゝ出てくれなけれや、ほかの重役はなかなかどうして……。