후리가나로 읽는 일본 고전
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ひかりはかげを
光は影を
岸田 国士
岸田 国士의 光は影を(ひかりはかげを)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 138,262자 · 276화면
「蜜蜂の習性は、実に愉快だね。人間もちつと真似たらいゝと思うところがあるよ。社会とか家族とかいう問題をやかましく考えるより、僕は、人間を蜜蜂式に養成してしまつた方が便利じやないかと、よく考えるんだ」
「すると、大部分の人間は働き蜂つていうわけね。ふゝ、恋愛もなんにもないわけ?」
「そうさ、そんなもの、誰にだつて必要はないさ。ほんとの恋愛ができる人間なんて、そうはいないもの」
「あら、残酷ね」
「一人の女王に奉仕する本能が恋愛の代りさ。幼虫を護り養う本能がつまり母性愛の変形だ。要するに、大部分は中性なんだから、それで満足すればいゝんだよ」
「家族なき社会つていうことになるじやないの。それ、いゝわ。賛成だわ。だれもかれも結婚して、それぞれに動きのとれない家を作るなんて、人間は自分の手で自分の不幸を準備してるようなもんね」
「また、始めたね。今日はまあ、その話は止そう。疲れたろう、それに……だいぶん乗物にゆられて、そのうえ、ずいぶん歩かしたからなあ。さあ、ベッドには蒲団さえのせればいゝんだ。それとも、寝椅子の上へ横になるかい?」
「どつちでもいゝわ。でも、もう少し、外を見てたいから、こゝへ寝椅子もつて来るわ」