후리가나로 읽는 일본 고전
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はるかなたび
原民喜戦後全小説
原 民喜
原 民喜의 原民喜戦後全小説(はるかなたび)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 60,577자 · 124화면
カナリヤ
恰度、私の妻は最初の発病で、入院中であった。茫とした国道の裏にある、小さな病院の離れで、妻は顔を火照らしながら、ひどく苦しそうであった。その病院から、ほど遠からぬ荒れはてた墓地の片隅に、マルは埋められた。
(小林先生はマルを手術した翌年、本町の方へ転宅した。だが、その後も私の妻と先生の細君とは仲よく往来していたし、妻が病気してから他界する日まで絶えず私たちは先生のお世話になっていた。)
カナリヤ
カナリヤを飼いはじめたのは、昭和十一年の終頃からだった。ふと妻が思いついて、私たちはある夜、巷の小鳥屋を訪れた。そこには、小鳥のように、しなやかな、心の底まで快活そうな細君がいて、二羽のカナリヤを撰んでくれた。最初から、その女は私の印象にのこったが、妻もほぼ同様であったらしい。その後、妻は餌を買いにそこへ行くにつけ、小鳥屋の細君のことを口にするようになった。どうして、あんなに身も魂も軽そうに生きていられるのだろうか、小鳥など相手に暮していると自然そうなるのだろうか、と私の妻はその女の姿を羨しがるのであった。
さて、翌日カナリヤの箱が届けられると、それからは毎朝妻がその世話を焼くのであった。