후리가나로 읽는 일본 고전
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はるかなたび
原民喜戦後全小説
原 民喜
原 民喜의 原民喜戦後全小説(はるかなたび)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 60,577자 · 124화면
た。その反対側の、土間のつづきにあたる処に、秤や釘函や自転車の空気入れが置かれ、どうかすると、梱包のまま荷物がそこから道路の方へ喰み出していた。そして、そこのところに静三が凭掛っている自転車が停めてあった。正面の土間には、粗末な椅子が二三脚、板の間の上り口には、冬だと、真四角の大きな木の火鉢が据えてあった。
馬車がその店先に停まると、忽ち土間のところは荷物で一杯になる。すると真上の天井板が二三枚、取はずされ、二階から綱がおりて来て、ほどかれた荷物はこの綱に括られ、するすると二階の方へ滑車で持上げられて行くのであった。静三にとっては、この二階からぶらさがって来る綱は、夜、店が退けてから、鞦韆のかわりになった。夜、ここは静三たちの遊び場であった。どうかすると、荷物は土間一めんにぎっしり積重ねられていて、天井まで届きそうなことがあった。そんな時、静三は荷物の山を見上げて何か歓呼を感じる。その薦包みの固い山を攀登って暗い天井の方へ突進して行くと、藁のにおいがふと興奮をそそる。見下ろす足許は深い谷底になっていた。静三が猛獣のように咆哮すると、弟の修造が下から這上って来る。