일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

はるかなたび

原民喜戦後全小説

原 民喜

原 民喜의 原民喜戦後全小説(はるかなたび)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 60,577자 · 124화면

아오조라 문고

すると部厚な裁ち屑が瞬く間に出来上る。竹村は宴会の席などでよく手品をして皆を喜ばしたが、ひとりで洟水を啜りながら、せっせと裁ちものをしているのも、いくぶん手品のようなところがあった。

工場の花畑の井戸のところで父は誰かと頻りに戦争のことを話合っていた。井戸のところには紅い夾竹桃が燃えていて、頭上にはくらくらするような雲が浮んでいる真昼だった。時々、号外が出たし、遥かに遠い後方で戦争があるのを静三も知っていた。戦争はしかし夕焼の空のむこうにあるもののように(殆どその夕焼と同じもののように)静三にはおもえた。それが大正三年のことであった。……その頃から店の模様はだんだん変って行った。薄暗い父の部屋の続に応接室が新築された。以前は庭に面した粗末な廊下で、夜静三が通る時など物凄い感じのした場所だったが、今度は新しい白壁と硝子窓の部屋になり、すっかりハイカラな感じになった。往来の方からも、その店の奥にある応接室の硝子越に庭の緑が幽邃に見えたし、静三の家の座敷の方からも、庭を隔てて、その応接室を眺めるのは趣があった。部屋にはストーブが焚かれ、隅の新しい本棚には、美しい挿絵の一杯ある、ネルソン百科辞典や国民文庫が飾られていた。