후리가나로 읽는 일본 고전
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じごくふうけい
地獄風景
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 地獄風景(じごくふうけい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 53,774자 · 108화면
向う側でギラギラするナイフを動かして、肉を切っている奴がそうかも知れない。と思うと、それらの人物が、気のせいか、妙に青ざめている様に見え、誰もかれも、恐ろしい殺人犯人の様な気がする。
主人側の食卓では、主の治良右衛門の隣に見慣れぬ男が、せっせとフォークを動かしている。食事に夢中になっていると見せかけて、時々上目使いに、ジロジロ同席者の表情を盗み見る。うさん臭い男だ。これがその地方で名うての名探偵木島刑事なのだ。
彼は食事の合間合間に、うつむいたまま、低い声で、隣の治良右衛門と、何かボソボソ囁いている。他の人々には、それが少しも聞き取れぬだけに、気味が悪い。
木島刑事は無髯の三十四五歳の男で、シャツの上に、すぐ薄汚れた背広を着た、職工みたいな風体である。
「あなたは、あの時観覧車に昇っていました。これは三人も目撃者がある」
木島探偵はそう云って、テーブルの下で指を折った。
「木下鮎子と原田麗子とは、丁度その時間にメリー・ゴー・ラウンドに乗っていた」
治良右衛門がつづけた。
「大野雷蔵さんと人見折枝さんは犯罪の発見者です」
刑事が引取って云う。
そんな風にして、園内の人々の名が、次々と数え上げられた。