후리가나로 읽는 일본 고전
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やまとこじふうぶつし
大和古寺風物誌
亀井 勝一郎
亀井 勝一郎의 大和古寺風物誌(やまとこじふうぶつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 108,647자 · 215화면
いな薬師信仰はどんな時代でも病のある限りは不滅であろう。すでに法隆寺の飛鳥の薬師如来像、また薬師寺の白鳳の薬師如来像について述べたが、上古より盛んなこの信仰の本質について考えてみたい。経典あるいはいままで語ってきた仏体を通して、祖先の祈念の真実にふれたいと思う。
病気に対する恐怖――これは永劫に尽きないであろう。いかなる時代においても病気と犯罪は発心の二大機縁である。薬師信仰を医術の発達せぬ時代の迷信と思っては間ちがいだ。唐文明の流入は、その頃として最高の医術をもたらしたことは書紀続紀にも明らかである。たとい医術がどれほど発達しても、生命の不安は去らぬ、死の到来は必至である。この冷厳な事実を直視して祈念の世界に入り、永遠の生命を憧れる至情――古人はこの大事について思いをこらしたのだ。生命の何ものであるかを知っていたのだ。むろん恐怖や戦慄や絶望もあったであろうが、その惨苦からはじめて涅槃を夢みたのである。つまり病気平癒の願――身に即したこの切実な願を機縁として、生命の本質に味到し、個々のいのちを最後に委ねて悔いざる久遠の大生命に参入せんとする。これが薬師信仰の根本であろう。