일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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やまとこじふうぶつし

大和古寺風物誌

亀井 勝一郎

亀井 勝一郎의 大和古寺風物誌(やまとこじふうぶつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 108,647자 · 215화면

아오조라 문고

傲慢であるか、感傷的であるか、勿体ぶっているか、わけもなく甘いか。これら一切を自分の心から放下すること、換言すれば古典によって与えられた自己への幻想を根柢から打ち破ること、私の心はそういう方へ傾いて行ったのである。

私は今まで大和の古寺を巡りながら、追放された自己を感じたことなぞ一度もなかった。いつも何かによって救いあげられ、高められる己だけしか感じなかったのであるが、これは仏恩というものなのか、それとも仏に対する私の阿諛であるのか。後者の心がなかったとはいえない。古典が救いになる、などとはかりそめに云えぬことだ。人間は出来るだけ早く安心や救いがほしい。そういう人間自身の弱さに古典が恰好の化粧となり、しかも徹底してこの惑いから脱れるのは至難なのである。誰しも古典の峻厳について言う。だがその峻厳さはつねに無言である。かりそめの世評には気も転倒せんばかりの我々も、古典の無言の峻厳さには、つい畏れを忘れて甘えがちなのである。

この秋の大和の旅で、真実のところ私の心から離れなかったものはシベリアの流刑人達の姿であった。或はサガレンまで行ったチェーホフや、奥の細道という殺風景きわまる処を歩いて行った芭蕉の姿や、また越後に流された親鸞のことなどであった。