후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ようちゅう
妖虫
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 妖虫(ようちゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 120,290자 · 239화면
「マア、あんなもの、いつの間に、誰が持込んだのでしょう」
品子さんは、いぶかしさの余り、障子を開けて、二足三足、その床の間の方へ近づいて行った。
近づいて行ったかと思うと、彼女は電気にでも打たれたように、ハッと立ちすくんでしまった。飛出すばかり見開かれた両眼が、釘づけになったように、その物体に注がれたまま動かなかった。
突如として、絹を裂くような悲鳴が、彼女の口をほとばしった。そして、身体は水母のように力なく、クナクナとくずおれて行った。
悪夢とばかり極めていたものが、まざまざとした現実となって、彼女の前に現われたのだ。そこの床の間の前には、あの人間程の真赤な大蠍が、品子さんを睨みつけるようにして、今にも飛びかからん姿勢で蹲まっていたのだ。
悲鳴を聞きつけて真先に駈けつけたのは、殿村夫人であった。
「みなさん、お嬢さまが大変です。早くいらしって下さい」
夫人の金切声が、家中の人々を大広間に呼び集めた。折よく居合せた父栄之丞氏を初め、母夫人、書生達から女中までが、先を争うようにして、集まって来た。
人々はそこに、世にも異様なすさまじい光景を目撃しなければならなかった。