후리가나로 읽는 일본 고전
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きょうふおう
恐怖王
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 恐怖王(きょうふおう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 66,038자 · 133화면
「すてきだ。一分の隙もない花婿様だ。ところで、写真屋の方は?」
「もう来る時分です。やっぱり十時と云って置きましたから。……」
と云いさして、紋附袴のゴリラはギョッとした様に言葉を切た。
「オイオイ、何をそんなにびっくりしているんだね」
「アレ」ゴリラはどもりながら、「アレが例の仏様ですかい。アレが」
彼が驚くのも無理ではない。床の間を背にして、シャンと坐っている花嫁御は、どう見ても死人とは思われぬ。唇をキュッとゆがめてニッコリ笑っている顔の愛らしさ。今にも両手をついて、目の縁をポッと赤くして、小笠原流のご挨拶でも始め相に見えるのだ。
「よく出来ただろう」
「全くどうも、驚きましたね。これが死骸ですかい。あっしゃ、こんな美しい死骸なら、本当に女房にしたい位のもんですよ」
「だから婚礼をするんじゃないか」
「だって、並んで写真を写す丈けじゃ物足りないね。何とかならないもんですかね」
「ハハハハ、何とかといって、死骸を何とする訳にも行くまいじゃないか」
そうしている所へ、玄関に人の声がした。写真屋が来たのだ。
「サア、そこへ並んで坐るんだ。気取られてはいけないぜ。グッとすまして、口は利かない方がいい」