일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,320자 · 398화면

아오조라 문고

この上は――と最後の手段を命じられたのが、渡辺天蔵であった。天変、兵変、火変、何か城内に虚の起る機会を待って、獄中の官兵衛を助け出せ――といいつけられたものである。

天蔵は城内に忍びこんで、その機会を待っていた。――と、つい二、三日前の夜、何か祝い事でもあったらしく、荒木村重の一族と将士は大広間に、また士卒にも残らず酒が振舞われた。折ふしその晩は、月もなく風もない暗い夜なので、

(こよいこそ)

と決行を計って、かねて目をつけておいた櫓下の大牢の外へ這いよってゆくと、そこに番人とも見えぬ男が、やはり自分のように忍びよって、しきりに牢内を窺っている。

怪しんで、初めは、もちろん油断せずに、測り合っていたが、どうやら城方の者でないらしいので、名をあかし合ってみると、

(自分は、竹中半兵衛の家来、栗原熊太郎)

と、先もいい、彼も、

(羽柴筑前守様のしのびの者)

と名乗ったばかりか、ここへ来た目的もまったく一つだと知れたので、互いに協力し始め、牢窓を破壊して、中なる官兵衛孝高を助け出すと、闇にまぎれて、城壁をこえ、石垣を辷り降り、水門口の小舟をひろって、濠を渡って逃げて来たものであった。