후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,320자 · 398화면
当然、村重についてここに至った将兵の士気はひどく腐りきってしまった。九月の中旬頃である。足軽大将の中西新八郎、渡辺勘太夫、そのほか、だいぶな人数が、彼を見すてて脱走してしまった。
城を捨てて逃げて来た将士は、信長に降伏を願い出た。しかし信長は、
「ひとたび士道を廃らした降人ども、生かし飼うとも何の益にかなる。斬ってしまえ」
と、処置を命じ、ひとりも免し置かれなかった。
不義の旗、反臣の軍。村重もまた、毎日、散々に脱軍する部下を恨むこともならなかった。
信念を失った集団はもう何の力もないのみか、たがいにその腐敗を急いで、自解を早め合うだけだった。
次々と、部下の脱走がやまない中にあって、九月中旬の一夜、主将の荒木村重からして、一族の者にも無断で、極く身近な家臣五、六人を連れただけで、突然、城を脱け出し、尼ヶ崎方面へ逃げてしまった。
「何たることだ!」
あとの人々の憤慨はいうまでもない。各※(二の字点、1-2-22)、足ずりして、村重の卑劣を罵った。
毛利に売られた荒木村重は、今また、その一族と部下を売ったのである。毛利の援助を恃み、主将の言を恃んで、共にこの城にたてこもった無数の人々は、いまやまったく見殺しに捨てられた。