후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,320자 · 398화면
足かけ三年にわたる籠城に、さすが気節を以て、上方武者は浮華軽薄のものと、一概に見下していた中国の将士も、いまは見るかげもない姿を持ち合って、
「討死は、きょうか、あすか。せめて餓え死にだけはしたくない」
と、ただそれだけを希望するに過ぎない窮極にまで墜ちこんでいた。
――あさましい。
と、人のすがたには見ながらも、自分も死馬の骨を舐ぶり、野鼠を喰い、木の皮、草の根まで漁った。
「この冬はもう、畳を煮、壁土を喰うしか、食うものはない」
窪んだ眼と、窪んだ眼とが、おたがいを憐れみながら、なおこんなことをいっていた。――壁土を喰ってもなお、この冬を持ち越すつもりで気魄だけは失っていないのである。小競り合いでも、敵が寄せてくると、俄然、飢えもつかれも忘れはてて戦える。ところがこの半月余りは、いっこう寄手が襲って来ない。これはどんな死にもの狂いな目にあうより却って城兵には辛かった。
日が暮れると、城中一帯、どすんと、沼の底へ落ちたように真っ暗になる。燈火などは、一点たりと灯かない。魚油も菜たね油もみんな食糧として舐め尽してしまったのだ。朝夕は城中の冬木立へ群れる鵙だの雀だのという小禽が、何よりもよい食物と兵に狙われて捕られたため、近頃は鳥も知ってきたか、少しも城内の木には集まって来ない。