후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,903자 · 400화면
その徳川殿にも、急に饗応の奉行がかわったので、不審に思われたか、信長公にむかい――明智どのの姿が見えぬがどう召されたか――と訊ねられたそうじゃ。すると信長公は、事もなげに、あれは国許へ帰したと、眼のうちにも入れてないような御返辞であったという」
「…………」
聞く者はみな唇を噛んだ。進士作左衛門はなお語をつづけて、安土の重臣間には、主人光秀の失意をむしろ快となす空気が多分にあること。また信長自身の胸にも、ふたたび昔日の寵遇はわが主人にないばかりか、明智家の領地までを、他の僻地へ移封させるお心がないとも断じきれないものがある。
これも噂には止まるが、火のない所に煙は立たない。安土の奏者森蘭丸が、往年この坂本で戦死した森三左衛門の次男であるところから、ひそかに現在の美濃の領からこの坂本へ領地がえになりたい希望を抱いているし、すでに信長公からその黙約をうけているという沙汰すらある。
で、このたびの山陰道への出軍令は、主人光秀に、その地方を攻め取らせて、現地の山陰にそのまま明智家を封じ、後あらためて坂本附近の――地理的にも安土のすぐ側にある――この要地は蘭丸へ下されるものではないかと観察している者も決して尠なくない。