후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,903자 · 400화면
夢は天狗と化し、うつつは安土の城を考える。二十九日、二十九日、信長は安土を立ってこの日京都に向う。
うつつと夢のさかいがなくなってゆく。寝入るともなく醒めているともない彼だった。そしてその浅い半睡半醒のうちに、彼と天狗のけじめもなくなっていた。
天狗は雲を踏んで天下を見まわした。一朝の大事を挙げたとき天下はいかなる動きをなすかを俯瞰しておく用心のためである。そして天狗の観るところ、悉くみな自己に有利であった。
まず中国の秀吉は吉川、小早川の大軍と、いまや四つに組んだかたちで、高松の城に釘づけとなっている。もし款を毛利家に通じ、彼に利をもってすれば、あわれ遠征宿年にわたる羽柴秀吉以下の軍は、中国の地を墳墓として、ふたたび都を顧みることはできまい。
いま大坂にあるらしい徳川家康は無二の世渡り上手、すでに信長亡しと見たら、彼の向背もただわが誘いの如何によろう。一たんの憤りはなすであろうと思われる細川藤孝も、わが娘の舅たり、年久しき刎頸の友でもある。嫌とはいうまい、協力しよう。
肉がうずく、血が鳴る。久しく忘れていた青年の血が、ふたたび甦って来たかのように耳までが熱い。