후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,903자 · 400화면
――いかに距離は近いにせよ、ここの人々が、具足をまとったり、隊伍を整えて駈け出ようとした時では、たとえ駈けつけて行っても、時間として、信長を救うべき機はすでに逸していたものといってよい。
この迅速を欠いたのは、信忠の罪ではなく、ここに却って六百余という兵数があったための遅れである。六十人の兵が狼狽するよりは六百の兵が一度にあわてる混雑のほうが大きい。六十の小人数ならば裸でも猪突して行ったかもしれないが、六百の軍なるために、武装をととのえ、隊伍を成し、なまじ軍隊としてうごき出したために、時遅れたのはぜひもないことだった。
かくて信忠とその将士が、今し妙覚寺を発せんとしているとき、彼方から十人たらずの人影が、乱髪蒼面、各※(二の字点、1-2-22)血に濡れて駈けて来た。本能寺に入ろうとして入るを得ず、ついにここへ落ちて来た所司代の村井春長軒父子とその家来であった。
すでに本能寺は、敵の鉄桶の内であり、信長の一身を、絶望のほかなきものと、春長軒父子から聞いて、信忠は、
「無念」
と、唇を咬みふるわせ、
「大不孝の子とはなったか……」
と、悲涙をたたえた。
「中将様。