후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,903자 · 400화면
ちと深入りしすぎはしませんか」
虎之助はかぶりを振って、
「一気に、わざと、城の真っただ中まで駈けて来たのだ。覚兵衛、呶鳴れ、呶鳴ってあるけ」
「喚けとは」
「搦手の守りは、城将の松田九郎兵衛とみえた。その九郎兵衛と日頃から不和な黒崎団右衛門が、城内から裏切りを起したように、云い触れて駈けまわれ」
「承知しました」
ふたりはまた、乱脈に駈け惑う城兵のなかを、縦横に斬って通りながら、こもごもに声を放った。
「裏切者、裏切者ッ」
「団右衛門の組が火を放けて歩いておるぞ。黒崎団右衛門の手の者に油断するなッ」
平常の内訌は、こういう時、収拾のつかない混乱となって現われた。
城兵は城兵を疑い、共に防ぐ味方でありながら、味方同志が恐れ合って、敵をよそに同志討ちを演じ、果ては、城をすてて、思い思いな口から逃散し出した。
この頃、大手方面でも、
「すわ、搦手の辺りから、奇襲して城内へ入った味方の一手があるとみゆるぞ。突っこめ、正面から」
と、先頃から攻めあぐねていた杉原七郎左衛門の手勢も、無二無三、城壁へとりついた。
ここの一番乗りは、杉原の郎党山下九蔵という者だった。
しかしそのときすでに城兵の大半は潰走し、前日までの頑強性は失われた後のことなので、正確なる城乗り一番の軍功は依然搦手からはいった虎之助の上にあることはいうまでもない