후리가나로 읽는 일본 고전
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しょくぶつき
植物記
牧野 富太郎
牧野 富太郎의 植物記(しょくぶつき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 165,848자 · 327화면
次に花の中心に一つの雌蕊があって、本に一個の子房が坐り、その子房の頂に二花柱があって毛を生じ多くの柱頭をなしている。前述の通り花粉がここに捉わるれば忽ち顕微鏡的の花粉管を生じ、それが子房内の卵子を目がけて勢いよく進み行くのであるが、それは丁度娘一人に聟八人の有様で、その卵子と合歓を遂げるにはタッタ一つの花粉管があれば事足りるのである。この仕合せな一花粉管以外の多くの花粉管候補者は皆口アングリで失望落胆するばかりだ。卵が孕めば間もなくそれが種子となり子房の皮は果皮と名を換え、子房はそこで果実となるが、禾本類の果実は特に穎果と呼ばれ、すなわち通俗にいえば穀粒で、米麦の穀粒とあえて異なる所はないが、その形が極めて微小だからあえてこれを利用するには足りない。そしてその果皮はまたこれを米麦で言えば糠となる処である。
花が済み日を経ると間もなく長橢円形なる実が熟しこの穎果が宿在している穎片※片の中に包まれているが、この時分にはその穂が段々に乾いてその花下の毛は散開し遂に穎果を擁せる花体が吹く風の為めに花穂の枝梗より離され、そこでその花下に在る開いた毛の為めに風に連れられ飄々と気中を浮び行って、遂に遠近の地に落下しそこに新苗をして萌出せしむるに至るのである。