후리가나로 읽는 일본 고전
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しょくぶつき
植物記
牧野 富太郎
牧野 富太郎의 植物記(しょくぶつき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 165,848자 · 327화면
亡き妻を想う
亡き妻を想う
私が今は亡き妻の寿衛子と結婚したのは、明治二十三年ごろ――私がまだ二十七、八歳の青年のころでした。寿衛子の父は彦根藩主井伊家の臣で小沢一政といい陸軍の営繕部に勤務していた。東京飯田町の皇典講究所に後ちになった処がその邸宅で表は飯田町通り裏はお壕の土堤でその広い間をブッ通して占めていた。母は京都出身の者で寿衛子はその末の娘であった。寿衛子の娘のころは有福であったため踊りを習ったり、唄のお稽古をしたり、非常に派手な生活をしていたが、父が亡くなった後、その邸宅も売りその財産も失くしたので、その未亡人は数人の子供を引き連れて活計の為め飯田町で小さな菓子屋を営んでいたのです。青年のころ私は本郷の大学へ行くときその店の前を始終通りながらその娘を見染め、そこで人を介して遂に嫁に貰ったわけです。仲人は石版印刷屋の親爺――というと可笑しく聞えるけれど、私は当時大学で研究してはいたが何も大学へ就職しようとは思っていず、一年か二年この東京の大学で勉強したらすぐ復た土佐へ帰って独力で植物の研究に従事しようと思って居り、自分で植物図譜を作る必要上この印刷屋で石版刷の稽古をしていた時だったので、これ幸いと早速そこの主人に仲人をたのんだのです。