일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

もみノきはのこった

樅ノ木は残った

山本 周五郎

山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,078자 · 285화면

아오조라 문고

そこでかれらは板倉邸を辞し、大手下馬先の酒井邸へ向かった。

そのとき酒井邸の長屋では、黒田玄四郎が机に向かって書きものをしていた。その日は非番だったので、こんども支配の松本外記に頼まれた、写しものをしていたのであるが、ひと休みしようと筆を置いたとき、声をかけて太田弥兵衛がはいって来た。戸口から高い声で呼ぶので、立っていってみると、弥兵衛は赤い顔をして土間に立っていた。

「どうぞ、あがって下さい」

「いやあがってはいられない」弥兵衛は昂奮しきおいたった声で、首を振りながら、自分の左の掌を右手でぴしっと打った、「今日はこれから、これをやらなければならないんだ」

玄四郎はけげんそうな眼をした、「なんです、試合でもあるんですか」

「真剣だ」と弥兵衛が云った、「これから大書院で老中評定がある」

「老中評定」と玄四郎は訊き返した、「もしや伊達家の訴訟ではありませんか」

「そうだ」

「それならたしか、板倉さまの屋敷でひらかれると聞きましたがね」

「この屋敷に変ったのだ、というのは」弥兵衛はそこで上半身を跼め、玄四郎の眼をみつめながら囁いた、「黒田だけに云うんだが、伊達家の者をやることになったのだ」