일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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じろきちこうし

治郎吉格子 名作短編集(一)

吉川 英治

吉川 英治의 治郎吉格子 名作短編集(一)(じろきちこうし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 178,609자 · 362화면

아오조라 문고

十二

自分の苦心にかえりみて、彼は恥ずるところがない。

十二

もしこの玉から彼が苦心の赤光が放てなかったら、ほかの火焔がどうよく出ても、ひらいた相が上品でも、音響が何里四方をゆるがしても、また人工の星が宇宙の星を連れて地へ下がって来ても、立会人は、こっちへ軍配を揚げにくいだろう。

しかし、七には、自信があった。

彼は、その日から涼しい顔をして、別の仕事にかかった。

そのほうは、気楽な雑物で、問屋へ持って行って金に代えるだけの仕事である。その合間には、三河の煙火陣に持ち出す畢生の大作尺二玉をぼつぼつと進めている。

「雑ものを作っていると、硝石を食ってしようがねえな。また少し土を採って来て置こうか」

六月へはいったある晩だった。

七は、仕事小屋を閉めて出て行った。――この前、気に食わない慎吾の顔を見て、ふいと止めて来た陣屋跡の古家――そこへ来たのである。

頬冠りをすると、すぐに、犬這いになって、縁の下へ這いこんだ。いつかの時は、この不恰好なところを、慎吾に見られるのがいやで、引っ返したのかも知れない。

土台柱は、みんな白蟻が蝕ったように腐っていた。建ってから一世紀以上は経っている――じわじわした陰鬱な闇が顔をつつむ。