후리가나로 읽는 일본 고전
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じろきちこうし
治郎吉格子 名作短編集(一)
吉川 英治
吉川 英治의 治郎吉格子 名作短編集(一)(じろきちこうし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 178,609자 · 362화면
二
――と、一緒に、後のすべての灯りと、人影も、
「あっッ」
と、悲鳴をあげて、ばたばたと、兵部を捨てて、逃げ転んでしまった。
「――な、何とした事。これやひどい、此方、一人を置いて」
兵部は、よろめいた腰を、とんと、庭石へ落して植込みの闇を見つめた。――すぐ、うしろが大川の水であるために、黒い人影が二つ、眼の前に立っているのが、くっきりと、分った。
じっと、兵部の眼が、それへ行くと、二本の白い刃が、だまって、彼の方へ迫って来た。兵部は、心のうちで、すぐ、
(来たな!)
と、眉間に、直感の熱痛を感じて、同時に、
(いつか、来るはずのものが来たのだ。赤穂の浪士――かれらの刺客だ。もうやむを得ん)
と、静かな、覚悟の中に、策を、そしてまた、執るべき態度を、考えていた。
二
「ふいに、驚かせて、失礼いたした。――ちと、お訊ねいたすが」
案外だった。――その言葉のていねいなのに。
のっそりと、兵部に近づいて来たのは、浪士らしくない。肩や、袖の、綻びから、痛々しい血汐をにじませている。蒼白な顔に、鬢をみだし、一人は十手を、一人は白刃をさげていた。
「町方じゃの」
兵部がいうと、