후리가나로 읽는 일본 고전
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ろうごくのはなよめ
牢獄の花嫁
吉川 英治
吉川 英治의 牢獄の花嫁(ろうごくのはなよめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 162,213자 · 325화면
……この上に、そちの身までが捕われてはならん、早く行け。はやくこの屋敷を出て、郁次郎殿を救い出す工夫をするがよい」
「は……はい……」
「そして、時節を待て。よいか! 強くなれよ! 添い遂げろよ! それが、この父へ対しても、老先生へ対しても、ただ一つのそちの婦道であるぞ」
五百之進は、そう言って、あわただしく、自分の居間へはいって、手文庫の中から、路銀や、印籠や、何かの書類や、餞別の物をそろえていた。
と!
「あれッ、お父様ーッ」
と、花世の救いをよぶ声が、悲しく、奥の間に劈いて聞えた。
「あっ」
と、五百之進が仰天して戻ってみると、彼が去った瞬間に、入れ代りに、そこへ踏み込んだ羅門塔十郎と東儀三郎兵衛が、両方から、彼女の腕を抱きこんで、いやおうなく、庭先へ引き下ろそうとするところだった。
「わっ、まッ、待てッ」
と、五百之進は、われを忘れて、東儀と羅門の袂をつかんだ。その顔いろは、武士でなければ大声で泣きたいように、引ッ吊れていた。
ふたりは冷然と、鳥肌にそそけ立った五百之進の顔を振り顧って、
「おうご主人には、いつの間にお帰りか。ご息女の一身について、少々不審のかどがあるに依って、奉行所までお供を仕る」