후리가나로 읽는 일본 고전
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ろうごくのはなよめ
牢獄の花嫁
吉川 英治
吉川 英治의 牢獄の花嫁(ろうごくのはなよめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 162,213자 · 325화면
すると、珍しく、この養生所の裏山の方で人の跫音がした。昨年来、まったく訪客の絶えたこの鶉坂には、よしやそれが、花盗人でも珍しい跫音だった。
老先生は、耳ざとく、
「誰じゃ――」
と、愛縄堂から立ち上がった。
ばたばたばたっと、犬のように迅く走り寄って、老先生の足元に、ペタリと額いた人間があった。
「おやっ、おい……お前は加山耀蔵じゃないか」
「老、老先生ッ……。お久しゅうござりました」
「なんじゃ、泣いとるのか貴様は。……ああ止してくれ、それでのうても、わしは泣きたくってならないところだ」
「ご胸中のほど、深く、ご推察いたしまする。波越もてまえも、事件と同時に、一刻もはやく、お慰めに推参いたさねばならなかったのでござりますが、いかに、師弟のあいだなればとて、老先生のご子息を、縄目にかける役目に立って、おめおめと、お顔を拝すことも心苦しく……」
「これ。これ。……な、なんだって、ちょっと待て」
「今日までご不音の罪、どうぞ、おゆるし下さいまし、この、この通りでござりまする。どうぞ、憎い奴と、お叱り下さいましょう」
「おい待てというのに。……何じゃと、今聞けば、わしの伜をどうしたと?」