후리가나로 읽는 일본 고전
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ろうごくのはなよめ
牢獄の花嫁
吉川 英治
吉川 英治의 牢獄の花嫁(ろうごくのはなよめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 162,213자 · 325화면
隣家の年増
唐木細工の小さな棚には、無数の笛が、架けてあった。
隣家の年増
「ほう。……さすがは女笛師の家だけあって、たいそう種々な笛が蒐めてあるな」
室内に立った羅門塔十郎の第一歩は、迷うことなく、すぐに床脇の棚へ向ってすすんでいた。
何か、ひとりで頷くと、彼は、笛掛けに架けてある無数の横笛へ手をのばして、上から順々に、緻密な眼ざしで調べはじめた。
上方流の捕物では、関東の塙江漢と並び称されている活眼家羅門塔十郎が、今、初めてこの事件に一指を染めはじめたのである。
――やがてどんなことばが、その引き締まった唇から洩れるであろうか、と東儀与力も、加山、波越の二同心もかたずを嚥んで彼の一顰一蹙を見まもっていた。
だが、塔十郎はべつに奇言も吐かない。何の発見もなかったように、無興味にやがてそこを離れて、
「この現場は、当夜のままでござろうな」
と、室内を見廻して、東儀与力にたずねた。
「左様。ただ死骸だけを庭へ移しましたが」
「死骸? 誰の?」
「素姓不明の町人でござるが、この屋内に絶息しておりました者で」
「そういう大事な被害者の位置を移してしまっては詮議の上に非常な不便を来すが……」