후리가나로 읽는 일본 고전
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ねこののみとりぶし
猫の蚤とり武士
国枝 史郎
国枝 史郎의 猫の蚤とり武士(ねこののみとりぶし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 185,496자 · 368화면
峠道はたいして嶮しくはなかった。
しかし左右には喬木灌木が、昼なお暗いまでに茂っていた。
そこを城方、井上家の家臣と、紀州藩士との連合軍が、百人あまり前後して、ゆるゆると歩いて行くのであった。
夕暮れまでに山の向こう側、すなわち青塚の郷のある盆地へ、到着するように行けばよいので、それより早く行っても悪く、遅く行ってもいけないのであった。
山の頂上へ達した時、城方の兵の隊長と――それは小林軍右衛門といったが、紀州藩士の隊長の、霜降小平とが囁き合い、それから梶子と三十郎の方へ、足早に寄って来た。
この頃全軍は木蔭や藪蔭に休み、割籠をあけて腹ごしらえをしていた。
「刃三十郎殿とやら仰せられましたな?」
と、小林軍右衛門が話しかけた。
「さよう、拙者、刃三十郎。……三十郎と申します」
と、そう穏かに三十郎は答えた。
「そなたのご婦人は梶子殿とやら?」
紀州藩士の小平が云った。
「はい、梶子と申します」
と、梶子も至極おだやかに答えた。
「実はな」
と軍右衛門が云いにくそうに云った。
「先刻村で貴殿方お二人に、突然加担方を申し込まれ、気ぜわしいおりからでありましたのと、一人でも味方は多い方がよい、――などとも存じて貴意に任せ、加担方おねがいいたしてござるが、この辺で一応ご身分などをな……でないとちょっと不安でござれば……」