후리가나로 읽는 일본 고전
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いしかりがわ
石狩川
本庄 陸男
本庄 陸男의 石狩川(いしかりがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 253,535자 · 506화면
五
それから顎をしゃくった。
行け――という指図であった。
高倉祐吉は走りだした。背中が寒けだったようなものを感じてとっとと駈けていた。
五
阿賀妻は茫漠とした顔でその話を聞いていた。高机にのせた自分の腕を斜め前のところに置き、両手の指をからませてぴくりぴくりと動かしている。拇指が蛇の鎌首のように突っ立つ。人差指は、材木に巣喰って肥え太った鉄砲虫のように見える。そのとき彼の前では、自分の五本の指が全然別な生きものとして蠢めきあっている。そう思うと、それらの指もまた彼の目に異形なものとなって映るのであった。血ぶくれになった蚯蚓の胴のようなものが関節ごとに不恰好にくびれ、ふやけた肉のかたまりとなって匐いずりまわっている。
ふン、ふン――と阿賀妻はうなずいていた。少なくとも頷いたように見えた。
話し手はだんだん声を高め、強い口調に言葉を区切るのであった。相手がどうあろうと、このことに関する限り誰でも反応しなければならぬとする重苦しい断定でぐんぐん圧して来た。すなわち、帰って来た堀大主典にとって、このことはながい間腹の底に積み重ねていた憤げきに火をつけたことであった。