후리가나로 읽는 일본 고전
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いしかりがわ
石狩川
本庄 陸男
本庄 陸男의 石狩川(いしかりがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 253,535자 · 506화면
一方に、彼らのうっとりするようなよろこびがあって、他方にこの犠牲があった。それを見ているとしみじみした。
「松岡どののお帰りがあればこのものは片付くというもの、それまで――」
そして彼らは待つのであった。だが今は話題があった。曠野の陽も急に温かになったような気がした。伐りひろげた努力の甲斐も見えて来た。夜になっても賑やかであった。ここに、不日――近々のうちに、彼ら自身が、そのあるじとなって、村がうち樹てられる。その万端の支度をととのえて、主君邦夷が近づきつつある。蒸気船は必要なものを満載してこちらに向き、青い海を今や一散に※りつつある――
「すると、おなごどもは、まだ何も存ぜぬわけか」
奥の方にいた一人は横のものにそう囁いた。
「つまり、そういうわけ」
「早う知らせてやりたい」
「はッはッ」
笑いごえは高かった。そのうしろにいたのが最初のものの肩をとんと叩いて云った。
「そればかりでもあるまい――」
「うっふ、ふ」と、むせるようにそれは笑った。
「明日はいやでもご帰館じゃ」
第二のものがそれに和した。
「今宵いち夜のご辛抱――」
ぼッと焔があがった。彼らも赤く照し出された。