후리가나로 읽는 일본 고전
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びしょうじょいちばんのり
美少女一番乗り
山本 周五郎
山本 周五郎의 美少女一番乗り(びしょうじょいちばんのり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 73,583자 · 149화면
忠三郎は胸を掻きむしりたいような気持でそう思った。
――自分が秀郷公の子孫であっても、この体に蒲生家の血が流れていても、自分に兵を動かし、合戦をする能力が無ければなんにもならない。武将の子である以上、自分に最も大切なものは兵法武術を学ぶことであった。学問の虜になっているといわれた内蔵助どのの言葉は正しかったのだ。
忠三郎は今こそ自分の誤りを知った。
けれどもそれがなんになろう、戦はいま眼前に展開している。ぐずぐずしているうちに戦機は去ってしまうだろう。信長から五百人の兵を与えられ、蒲生家の名誉を荷っている自分が、初陣に後れを取ったら死にまさる恥辱だ。
――いっそ、このまま法もなにも構わず敵陣へ突込んで、討死をしようか。
その方がむしろいさぎよいぞ! と思った時である。向こうから馬を煽って来た一騎の武者が忠三郎の側へ近寄りながら、
「蒲生の若君、初陣おめでとうござる」
と大声に呼びかけた。……驚いて振返る忠三郎の前で、馬から下りた件の武者は、兜を脱りながらにっこと笑った。
「お忘れですか、斎藤内蔵助です」
「おお斎藤どの!」
意外な人である。忠三郎は驚きのあまり夢でも見ているような気持で、しばらくはいうべき言葉もなかった。