후리가나로 읽는 일본 고전
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びしょうじょいちばんのり
美少女一番乗り
山本 周五郎
山本 周五郎의 美少女一番乗り(びしょうじょいちばんのり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 73,583자 · 149화면
二
「やい稗食い、どこへ行くんだ」
「栃の実でも拾いに来たんだろ、やい袂を明けて見せろ」
「それとも立ち穂を抜きに行くんか」
「吝内の娘だからお吝と名をかえたらどうだい」
わいわいと囃したてられた小房は堪えがたいはずかしさに怒ることも忘れ、早くもぐっと涙がこみあげてくる。大九郎はそれを見るとますます図に乗り、小房の前へ仁王立ちになった。
二
「やい、みんな、貴様たちは稗飯を食う奴がどんな声で泣くか知っているか」
「おいらまだ聞いたことがねえや」
「おれもまだ聞いたことがない。ちょうどいいからこいつを泣かしてみようぜ。そうすりゃあ米の飯と稗飯とどう違うかはっきりすらあ」
「――止せッ」
突然、悪童たちの後ろで叫ぶ声がしたと思うと、十七あまりの美少年が、さっと人垣を破って踏込んで来た、――小房は見るより、
「あ! 市之丞さま」
と縋りつく、少年はそれを背に庇いながら鈴を張ったような眼でじろりと一同を見廻した。侍大将土岐六郎右衛門の子市之丞である――大九郎は恟っとしたが、
「な、なんだ貴様、余計な事をするな」
「黙れ大九郎、ほかの町人共は知らぬこと、貴様は苟くも武士の子ではないか、往来なかで弱い女を虐めるやつがあるか」