후리가나로 읽는 일본 고전
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らんがくことはじめ
蘭学事始
菊池 寛
菊池 寛의 蘭学事始(らんがくことはじめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,575자 · 31화면
一
一
杉田玄白が、新大橋の中邸を出て、本石町三丁目の長崎屋源右衛門方へ着いたのは、巳刻を少し回ったばかりだった。
が、顔馴染みの番頭に案内されて、通辞、西善三郎の部屋へ通って見ると、昨日と同じように、良沢はもうとっくに来たと見え、悠然と座り込んでいた。
玄白は、善三郎に挨拶を済すと、良沢の方を振り向きながら、
「お早う! 昨日は、失礼いたし申した」と、挨拶した。
が、良沢は、光沢のいい総髪の頭を軽く下げただけで、その白皙な、鼻の高い、薄菊石のある大きい顔をにこりともさせなかった。
玄白は、毎度のことだったが、ちょっと嫌な気がした。
彼は、中津侯の医官である前野良沢の名は、かねてから知っていた。そして、その篤学の評判に対しても、かなり敬意を払っていた。が、親しく会って見ると、不思議にこの人に親しめなかった。
彼は、今までに五、六度も、ここで良沢と一座した。去年カピタンがここの旅館に逗留していた時にも、二度ばかり落ち合ったことがある。今年も月の二十日に、カピタンが江戸に着いてから今日で七日になる間、玄白は三、四度も、良沢と一座した。
それでいて、彼はどうにもこの人に親しめなかった。